抑えた感情はどこにいく?


だれでも

 

うつにいたるまでには

何かきっかけが

あったはずです。


それは失恋や死別など、

 

別れの悲しみであったり、

 


仕事や受験などでの失敗による落ち込みであったり、

 

ひどいことを言われた怒りであったり、

震災や事故からの強い恐怖であったり、

怪我による神経系へのダメージであったり

いじめ、DV、パワハラなどからの不安であったり、

職場での人間関係や子育てからのストレスと疲れなど


さまざまだと思います。


そして、

そのような出来事から生じた感情はというと、

たぶんしっかり表現せず、

抑え込んでしまったのではないでしょうか?


僕がそうでした。


それこそ数え切れないほど、

たくさんの苦しい感情を抱えながらも、

 

口に出さず、抑え込んできました。


男は悲しくても泣いてはいけない、

 


上司の理不尽な対応にも憤りを抑え、

 

グッと歯を食いしばって従ったし、

 


怒りの拳も隠したし、

本当は辛いのに笑って平気に見せたり

男は歯を見せて笑わない

なんて言われて育ったので、


感情は抑えるのが当前だと思っていたのです。


しかし、いつかは限界が来るもの

感情を抑えることが次第に難しくなっていきました。


なかでも苦しかったのは怒りを抑えることでした。


うつになる前に僕が抱えていた怒りは、

バイト先のオーナーに対してでした。


父が癌になり、

島根と京都を毎月行き来し、

大学院へ進むためのお金を貯め、

受験勉強もしないといけない、

とにかくお金が必要なのに、

何年働いても時給が上がらない、
(自ら交渉することは卑しいことだと思っていました)

有給も勧めてくれない、

 

本来あるべきなのに、

 

取らないのが当然というような見えない圧力があり


口に出せない不満と

 

怒りがどんどんつのっていきました。


しかし、

 

この正当な怒りについても


「お世話になっている人にこんなこと思う自分はダメなやつだ」、

 

「感謝しなければいけない」、

 

という一見、道徳的な価値観によって

 

自分に言い聞かせ

 

必死で抑えたのです。


その代わりに僕はお酒に走っていました。

酔っているときだけは、この怒りを忘れられたからです。


そのため、

お酒が常習化して、量も次第に増えていきました。


二日酔いがあたりまえになり、

 

いつも体調がすぐれず、

帰省とバイトと勉強をこなすことが

ますます困難になっていきました。


結局のところ

こんな具合に道徳的な価値観で感情を抑えても、

体の中に、しっかりと残っていて、

その感情を直視するのが苦しいため

目をそらさせてくれる何かへの

依存につながることがあります。

 

 

 

また、怒り、悲しみ、過度の喜び、恐れ、不安など

 

感情の種類によって、

 

影響を受ける臓器が決まっていると

 

東洋医学では考えられています。

 

 

僕の場合は、怒りでした。

 

 

怒りは東洋医学では肝臓を蝕む感情とされます。

 

 

 

肝臓に溜め込んだ怒りをごまかすために、

 

僕は肝臓に負担をかけるお酒をあびるように飲み

 

麻痺させていたのです。

 

 



僕の場合はお酒でしたが

 

苦しい感情をみないでおくために依存してしまうものは


カラオケ、タバコ、パチンコ、買い物、ギャンブル etc.

 

さまざまな強い刺激を与えるものがあるでしょう。


そして、


こうした強い刺激を与えるものは、

長期的には、必ず心身の害になるものです。



それを続けることで


心から体の病気へと繋がっていきます。


あなたは、なにか依存しているものがありますか?

 



もしあるなら、

すぐにでも止めれるといいのですが・・・

なかなか難しいですよね?


そして

それを無理やりにでも止めたら解決するか?というと、

そうではないですよね?


依存しているものを完全に止めるには、

その依存を引き起こしている原因である

抑えてきた感情を癒す必要があるからです。


感情が癒えないまま、依存物をやめたとしても、


依存する対象が変わるくらいで

 

抑えた感情はしっかり残ったまま

 

何も変わりません。

 


そう、いずれ抑えた感情と向き合って解決する必要があるのです。

 



⇒第5話「心の傷を癒すホメオパシーレメディー」